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ポストコロナの災害後の住宅復旧(7/1時点)

本ページにつきまして

本ページは自治体防災担当の方向けに、弊社(ユニオンテック)が「ポストコロナの災害後の住宅復旧」をテーマに情報発信をさせていただくものです。弊社は、2019年の台風15・19号で被害を受けた住宅の初期復旧に関し、千葉県より事業を受託した実績がございます。

自治体の皆様に置かれましては、「新型コロナウイルス感染症の予防と台風を始めとする災害対策の両立」という難しい課題に取り組んでおられることと存じます。

被災された方の生活を思えば、災害は起こってほしくないもの、あまり考えたくないものですが、近年の「災害の激甚化」と「未知の感染症」という現実を踏まえると、官民連携の上で対処することがより重要になってきています。弊社としては昨年の千葉県の事例や、独自に保有する全国の工事会社データベースを活用することで、他自治体でもお役に立てるのではないかと考えた次第です。

自治体ごとに状況や重点災害は異なると存じますので、ご関心を持たれた方は以下リンクよりお気軽にお問い合わせください。

昨年の千葉県の事例

弊社は、2019年の台風15・19号で被災された家屋の初期復旧(ブルーシート展張)を目的とし、千葉県より事業委託を受けました。

弊社は、20年の実績を持つ工事会社としての実績を活かし、全国18,000社(6月末時点)が登録する建設業に特化したマッチングプラットフォームCraftBank(クラフトバンク)を運営しており、独自の工事会社データベースを保有しています。

災害後の復旧需要の急増で、県内の工事会社だけでは対応しきれない事態に対し、「CraftBankのデータベースを活用した広域差配」の仕組みを活用し、全国から工事会社を手配しました。

弊社の取り組みは、以下の内閣官房 国土強靭化 民間取り組み事例にて紹介されています。

なお、本事業の結果を可能な限り開示することで、被災された方々の早期復旧、ならびに今後の災害復旧における官民連携にもご活用いただけるのではと考え、詳細なレポートを作成しております。

1:この夏、台風が来たら?

昨年の台風の後の千葉の家屋の写真です。あまり考えたくありませんが、今年台風が来たらどうなるでしょうか?

chiba_0925_1_1施工前

・昨年の千葉の台風では屋根を中心に約7万棟の家屋が破損
・「職人不足」から復旧は遅れ、半年以上ブルーシートの家屋も
・しかも本年以降は避難所の「密」回避のために分散避難が求められ、
 家屋の早期復旧がより求められる可能性

一方で、新型コロナの影響は建設業にも及んでいます。

図2

・2019年時点で建設業の倒産数は増加に転じていた
野村総研は2020年度新設住宅着工は前年比△17%の
 73万戸と、リーマン・ショック時よりも減少すると予測
 ⇒ 建設業倒産・廃業のさらなる増加懸念
・災害時の工事需要急増に対応できなくなる恐れ

出所:新建ハウジング 5月工務店100社調査、東京商工リサーチ

2:災害時の「職人不足」と自治体の負荷

地元企業だけでは災害時に対応しきれず、広域で対応する必要性が生じています。
国土交通省・建設施工統計調査をもとに一市町村あたり屋根許可業者(屋根工事業+金属屋根工事業で年間100万円以上の工事実績がある先)を計算したのが以下の図です。既に2018年の時点で、「一つの町に屋根業者が一社もいない」地域が生じているのが分かります。

図3

・千葉県内屋根許可業者46社に対し、住宅被害7万棟(2019年台風時)
・西日本中心に屋根業者が既に1社も無い市町村が多数ある
・背景には建設業者、人材の首都圏への集中
 (建設業は移転が容易なので、需要に応じて移動する)

一方、災害時に自治体が取り組む事項は広範に渡り、住宅復旧等の建築分野(点線で囲った部分)だけでも官民連携することで負荷の低減や対応の迅速化が出来ないか?と考えています。

図4

・災害時に自治体が取り組む事項は大項目だけでも20以上
 (内閣府防災ハンドブック参照)
・本年度より災害対策と感染症対策が同時並行となり、より対策は複雑に
・民間を活用し、自治体は自衛隊との連携や罹災証明発行等に注力

3:データベースを活用した広域差配の活用機会(案)

上記を踏まえた、弊社の考察(災害連携協定)は以下の通りですが、本件は案であり、各自治体の状況・重点災害を鑑み、議論させていただければ幸いです。

図6

・台風・水害による住宅の一部損壊、緊急の用途変更等のケースを想定
(単一工種の建築工事を想定/土木は登録者少なく対応できかねます)
・「地元企業だけでは対応しきれない」規模の災害時の工事需要増に対し、データベースの中から対応可能な工事会社を弊社が選定・紹介し、迅速な復旧を支援
・土地勘のある地元企業が管理を担い、不足分を全国から集める形を想定

災害時の官民連携は弊社の取り組み含め、まだまだ改善すべき課題があります。また、弊社データベースの登録企業は建築関係が中心であるため、土木関係にはお役に立てないなど、弊社では十分対応できない分野もございます。全国の自治体、災害に関連する企業の皆様との議論によってよりよい形を模索してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

お問い合わせ先

【過去連載:災害復旧 × 建設職人】
より詳細に千葉県の事例を検証しています。

【その他の連載:新型コロナ感染症と建設業】
建設現場で働く職人の感染防止ガイドラインや無料で使える入退場管理ツール、建設業向け支援策の発信等を行っているほか、専門紙での連載も行っています。

【その他の連載:職人企業3,600社のリアル】
これまで感覚で議論されることの多かった「職人不足」をデータで検証

本記事は東日本大震災後の復興事業に関与したメンバーが執筆しています。

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#ポストコロナの防災

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ConTech総研は、「Construct the Connection」をテーマに、民間建築業界のいまとこれからを研究・発信してまいります。 建設系専門紙で連載中 https://chikalab.net/rooms/112

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